昨夜の話題

stories.を綴っています。 「パンで街をを幸せに」ほか。 大学を少し。tweet名、やじマス。 柴犬が好き。家事まぁまぁ。土日はお休み。

第三京浜 新料金の心配

今年4月から第三京浜の料金が値上がりしました。「玉川―保土ケ谷」間が260円から390円に。50%増の大幅値上げです。

 

当然、その値上げ分で利用者に何か良いことが? 買い物モードでいうと「それで、どのくらいお得に?」が問題になります。この点を、経済学の説く「価値論」で眺めてみると…

 

「価値論」は「手に入るもの」と「支払うお金」のバランスで「価値」を比較します。その「手に入るもの」ですが、260円時代と390円時代、何も変わっていません。走ってみると分かります。なので、今のサービス水準を仮に260とすると、第三京浜の価値はこうなります。

 

260円時代の価値=260(料金)÷260(サービス)=1

390円時代の価値=390(料金)÷260(サービス)=0.666…

 

つまり、0.333ポイント分、価値が下がったことになります。

 

この手の、価値の下落を伴う値上げを、企業は恐れます。お客様が逃げてしまうからです。お客様は「原料や人件費が上がってどうしても…」な事情も分かってくれます。脱デフレも分かってくれます。けれど「わたしの事情も分かってね、サヨナラ」とも思うのです。

 

さて、第三京浜の今後ですが、東京から横浜へ遊びに行く人が減らないか? それが心配です。第三京浜は、料金の割安感から東京発のドライブ需要を育み、横浜の地域経済を支えてきました。この支柱が揺らぎ始めると怖い。もうすぐ消費税10%です。増税分2%が新料金に上乗せされるでしょう。そこを見越して今、「どんどん値上げ・第三京浜」のイメージは強くなっているように感じます。

その影響を、港北インターそばにあるIKEAは既に受けているかもしれません。IKEAで「いいものを安く買いたい」気持ちと第三京浜の値上げは、どうしても相反するからです。

 

もっと大きな心配は、人々の車離れです。「第三京浜もそうだけど、高速料金がどんどん上がるね」を理由に自動車を買う方が減っていくと怖い。とくに高齢になられる方の動向が気がかりです。お年を召されると、運転が辛くなります。すると「お金かかるし、疲れるし、事故も怖いし、電車もあるから」になりやすく…。

 

高速料金の値上げが、地域経済と自動車産業の衰退させるトリガー(引き金)にならないか? 杞憂だとよいのですが。東京湾アクアラインのETC割引料金(価値の向上)は功を奏したので、余計に。昨日、話題になりました。