懐・笑点 けなし合いの妙
新司会は?ポスト歌丸は?新メンバーは?何かと話題の『笑点』ですが、うちは日曜の本放送は観ず、月曜にBSでやっている『笑点 デラックス』を楽しんでます。
へそ曲がりってんじゃなくて、単純に面白いから。当時、2000年前後の大喜利が馬鹿馬鹿しくって可笑しくって。あの頃のメンバーは「欠点だらけ」で最高。欠点をネタに、各人がこんな風にけなされます。
司会:圓楽(五代目):馬面、居眠り、
小遊三:助平、こそ泥、
木久蔵:馬鹿、
歌丸:もうすぐお陀仏、はげ、
楽太郎:腹黒、ええ恰好しい、
こぶ平:欲張り、けち、
好楽:(欠点なし、参戦せず)
今ないですよ、この種の突っ込み。自虐はあっても他虐は無い。綾小路きみまろ、辻本茂雄系・吉本新喜劇くらいかなぁ。
昨今の流行(はやり)は「みんなカッコいい、頑張ってる」。芸人同士でも互いを賛美し合う風潮が強くなり過ぎて、観る方が「あいつ、馬鹿だねぇ~」って言えなくなっています。そこがどうも窮屈で。だから『笑点 デラックス』に惹かれている所、確かにあるんです。
ですから、「あいつ、馬鹿だねぇ~」の今後が気になります。現『笑点』だと、ポスト木久扇問題。今の流れに乗って馬鹿は消えてしまうのか?消えるとキツイなぁ。あの魔の時間、アナウンサー大喜利にどんどん近づくから。
「ところでデフレってなんですか?」「いやぁん、ばかぁ~ん」なる馬鹿がずっと居座れば、『笑点』、100年安泰な気がします。最後になりましたが、50周年、おめでとうございます。