昨夜の話題

stories.を綴っています。 「パンで街をを幸せに」ほか。 大学を少し。tweet名、やじマス。 柴犬が好き。家事まぁまぁ。土日はお休み。

種の特許と明日の農業

Seed Businessってご存知ですか? 遺伝子組み換えによって開発した植物に特許を設定、特許で稼ぐ。簡単にいうと、そういったビジネスです。

そのSeed Business最大手モンサントにバイエルが買収提案をしました。テレビのニュースでは流れませんが、世界の農業を占う大事件です。昨日の日経でも1面で取り上げていました。

www.nikkei.com

なぜ、このニュースが大事件か?というと、農業が特許に支配されるかも?だからです。「えっ、まさか」と思われるかもしれませんが、あり得る話。もし、Seed Businessの寡占(大手数社による独占)がグローバル規模で成立したらどうなるでしょう。ちょっと考えてみてください。

 

農家が買う種の多くに特許が設定され、特許料の支払い抜きに農業ができなくなります。ジャガイモの種芋にも特許、米の苗にも特許、なんでもかんでも特許特許。

 

「特許が設定されているなんて、知らなかったんだよ~。だいたい、あんたのところの特許を侵害したか分かんないだろ」は通用しません。植物の遺伝子配列を調べれば、特許品かどうかはすぐ分かります。もし特許侵害していたら…もちろん特許料を請求されます。

 

「怖いのは、特許付きの種が風で自分の畑に運ばれてきたときなんだよ」なんてシーンが、映画『モンサントの不自然な食べもの』にあったように記憶しています。


映画『モンサントの不自然な食べもの』予告編

そのシーンはこんな感じでした。ある農家さん、遺伝子組み換えした「新種」は不使用。なのに、ある日、調査員がやってきて「特許侵害だ」と言われてひどく困惑。

これと似た事が起きたら…。これが「特許による農業支配」のイメージの1つ。

 

遺伝子組み換え作物の危険性という懸念を脇に置いたとしても、ちょっと嫌な感じですよね。そんな日が来ちゃうのかなぁ?って心配です。特許なんかに縛られない自由な農業、日本の品種改良っていう良き農業文化、守りたいなぁ。