昨夜の話題

stories.を綴っています。 「パンで街をを幸せに」ほか。 大学を少し。tweet名、やじマス。 柴犬が好き。家事まぁまぁ。土日はお休み。

相手を想って よい提案

一昨日の立ち話の続きです。全部、書いておこうと思って。

 

あれこれ話しているうちに、話題は企業の分析へと移っていきました。

「企業を分析するって?」
「何が大切?」
って話になったんです。

 

「相手を想うこと」と、わたしは言いました。これは、長い間、他社の戦略に関わってきた実感。「相手を想う」人は、的を得た分析と、よい提案ができます。今朝は、そんな話を少し。

 

どんな企業にも歴史があります。創業から現在まで、多くの人が悩み汗をかき、ときには失敗もしたけれど、その全てがあって今日があります。

 

その企業の明日を考えるために、企業を分析するのです。過去と現在があっての未来。まず、この視野を持てるかどうか? 歴史を財産(経営学では経営資源なんて言います)として捉えられない人は、潜在的なチャンスを見逃します。だから、よい提案は難しい。

もちろん、過去ばかりを見ていては駄目。でも過去の実績とか人脈を使わない手はないでしょ。それらが邪魔なときは使わなければいい。これも歴史を財産とする発想の1つです。

 

さて、企業の歴史が解かってくると、人の労苦も見えてきます。こういう感覚を持てるようになると、企業内のパッション、頑張りたい気持ちが分るようになります。実はここが企業分析の肝です。IR情報や広報活動のような外面だけを見ていては絶対に分からない世界を眺めることができます。歓迎される提案は、こういう境地から生まれます。

 

今、書いたことをクリアした上の説得技法として企業分析の手法があるんだ。こう思えると最高です。どうして、こんな事を書き添えるのでしょう?

それは「手法を知れば分析できる」という短絡が異様に拡がってしまったから。背景に、1990年代以降のMBAブームがあります。様々な手法が流布しました。手法を知って自己満足する人も増えました。その分、「相手を想う」は軽くなった気がします。

 

手法はハサミや玄能(:かなづち)と同じです。道具だから必要なときに使うもの。でも道具は、どこまでいっても道具です。道具を使って何をしたいか?それが大切。

 その企業を想って提案したくて分析する。そのための道具は?

こう発想できる人になりたいものです。実は、今朝の企業分析の話。ご家族やご友人、近所や職場にも当てはまります。相手を想って、よい提案。だから相手に響きます。